英語の原題は『Ghost of the Tsunami: Death and Life in Japan's Disaster Zone』。 どうして自分がこの本を選んで買ったのか、その具体的な切っ掛けは記憶にも最早定かでないが、あの震災にまつわる心霊譚に興味があったからなのは確かだと思う。心霊譚と…
「映画とは何か」と問う。それは、「映画が映画である為に必然の条件とは何か」という問いだろう。つまり、映画の存在論。そしてその論述は、具体的には映画と映画ならざるものとの相似と差異についての議論を通して、それをあきらかにしていくことになる。…
「短歌」と言えば、五七五七七の三十一文字で綴る詩歌、というくらいのことしか知らない。日常に使う言葉をたんに語呂合わせしてもその形にはなるから、それが詩歌になるためには歌われるべき何かが必要だということになる。その何かをこの本では「心」と呼…